ノート
アイドルマスターシリーズの歌詞における「あなた」はほぼP(プロデューサー=ゲームのプレーヤー)を指しており、これを所属アイドルに歌わせるというのは究極的な職権乱用といえるもこれが標準的なアイマスの世界観である(ただしモバマス以降)。
さて、いかにけしからぬ「あなP(あなた=P)」楽曲といえ、本楽曲については事情が異なる。歌唱を勝ち取った新人声優(当時)の会沢紗弥が筋金入りのまゆP(作中キャラクター・佐久間まゆの担当P)であったからである。つまり新人アイドルのデビュー曲をプロデューサーである新人声優が歌うという再帰的構造であり、この歌における「あなた」は歌唱する声優本人でもあるのだ。
とはいえ、実際のプロデュースワークは大人(バンダイナムコスタッフ)の手によるものである。歌の内容はコンプレックスを持った少女が輝くステージに立つ的な話で、2度挟まれるたっぷりとしたソロと転調によりぐいぐいと歌い手(と俺)の感情が昂り、サビの終わりのキラーフレーズ「あなたと二人」(ブレイクあり)で、はい号泣である。つまり、バンナムスタッフによる新人声優いじめである(初披露されたSS3A Live Sound Booth♪の映像を参照のこと)。